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たちかぜ(デッキレシピと解説いろいろ)

コレデンチデウゴクノカー

 

巷で強いんだか弱いんだか分かんなくて、でも難しいのは確実で、使いこなせないから弱いってことにして手放す人が続出しているイメージのたちかぜです。

個人的には楽しいし強いと思うのですが、いかんせん私の視野とプレイ環境が狭いので本当に弱いのかもしれません。

 

 

◆デッキレシピ

 

◆G3(9枚)

4 餓竜 ギガレックス

4 暴君 デスレックス

1 サベイジ・キング

◆G2(12枚)

4 餓竜 メガレックス

4 突撃竜 ブライトプス

4 サベイジ・レイダー

◆G1(12枚)

ソニックノア

4 烈爪竜 ラサレイトレックス

翼竜 スカイプテラ

◆G0(17枚)

1 ドラゴン・エッグ

2 サベイジ・アグレッサー

4 ブラックキャノン・タイガー

4 アークバード

2 砲撃竜 スレッジアンキロ

4 サベイジ・シャーマン

 

 

◆ユニット分析

・餓竜 ギガレックス

 メインVです。実質、4つの能力を持っています。1つ目が武装ゲージバラ撒きスキルです。このスキルを使うときは「山札の上から1枚ずつ見ないで選択したユニットに武装ゲージとして置く」点に注意しましょう。武装ゲージについては後程説明します。2つ目のスキルは自身のパンプです。こちらは1つ目の能力と一緒に書かれています。内容としては自身のリアガードの枚数×5000、ノーコストでパンプするものです。このスキルによってギガレックスは、多くの盤面でブーストを必要としないため手札消費を抑えることができます。次に、武装ゲージ5枚をコストにするスキルです。3つ目は前列のリアガード3体を5000パンプします。控え目のパンプ値ですが、最終局面で10000要求のラインに5000を与えることでダメトリを超えていけるようになります。そして4つ目が1点直接ダメージを与える(バーン)スキルです。このスキルがあることで、相手のシールド値に関わらず詰めの局面に持っていくことができます。3つ目のスキルと合わせて、ダメトリをケアできる盤面を作ってから5点に追い込んで高いシールド要求を押し付けていくのが、たちかぜの勝ちパターンの一つです。

 

・暴君 デスレックス

 Rでの運用がメインとなりますが、ギガレックスがどうしても引けないときはVにライドすることもあります。コストで味方Rを退却させることはたちかぜでは基本的にメリットですし、最悪相手前列Rとの1対1交換です。SB1も軽いため使いやすいスキルと言えます。また終盤で30000~50000の強烈なパンプを容易にこなすため、アクセルサークルへの優先度は高くしなくても大丈夫です。

 

・サベイジキング

 詰めの局面でRに1体置いておきたいユニットです。武装ゲージを自分に吸収するスキルで、デスレックスの超パンプのお膳立てをする、いわばコンボパーツの一つです。自身のパンプ値は低めなので、アクセルサークルに置くのもアリです。枚数を増やしたい気持ちもありますが、うっかりライドしてしまうと悲惨なので1枚に抑えています。

 

・餓竜 メガレックス

 Rを1体退却させて1枚ドローするので、攻撃を終えたリアガードをシールド値や次のターンのアタッカー等に変換するようなスキルと言えます。Rの場合はさらにCB1を払うことで自身に武装ゲージを(強制で)置き最低でも5000パンプするので、アクセルサークル単体で15000要求を取れます。通常のRに置いてもギガレックスの効果で武装ゲージが置ければ10000パンプするので、8000のブーストがあればこちらも15000要求が取れます。常に盤面に1体は置いておきたいユニットなので、後続をハンドに抱えておくことも必要となります。

 

・突撃竜 ブライトプス

 Rから退却したときにCB1で、自身の武装ゲージだったカードから2枚を回収する破格のリソース獲得能力を持っています。リソースに特化しているため、攻撃性能は特にありません。アクセルサークルに置いても10000要求止まりなので、通常のRに置いてブーストを付けて5000要求で充分です。自分で武装ゲージを溜めることができないので、ソニックノアでブーストして1枚とギガレックスのアタック時能力で1枚の計2枚を溜め、メガレックス等で退却させるのが普通であり理想の使い方です。

 

・サベイジレイダー

 登場時の武装ゲージを「他のリアガード」に付与するスキルも、相手Vにアタックした時の武装ゲージ移し替えスキルも、どちらも任意です。ギガレックスの武装ゲージバラ撒きスキルの後にこちらの移し替えスキルを使うことで、ブライトプスやラサレイトレックスで回収するカードの質を高めることができます。メインフェイズに武装ゲージを増やすことができるため、ギガレックスのバーンスキルの発動に必要なことも多いです。

 

・アテンプトマンモス

 低い要求値から余分に手札を削れるスキルを有しているので、相手にすると面倒なユニットです。ソニックノアと縦列を組むと面白いです。パワーを上げ過ぎてしまうと2枚以上ガード要求するスキルの旨味が無くなってしまうので15000要求くらいに調整したいことや、インターセプトに対しては効果が無いことで殴り順など運用が難しいところがあります。また、もともとシールド値の無いG3のカードを切られることもあるので、確実に相手のシールド値を余分に削れると言えない点もあり、今回は採用を見送りました。

 

ソニックノア

 ブースト対象に武装ゲージを(強制で)置くスキルと、攻撃がVにヒットした時に退却&ドローのスキルを持ちます。ブライトプス、メガレックス、サベイジキングなどの自分の武装ゲージを参照するユニットの後列に配置していきます。序盤から終盤まで活躍してくれる非常に優秀なユニットです。

 

・烈爪竜 ラサレイトレックス

 自分で自分に武装ゲージを置ける点、低コストでその武装ゲージをハンドに回収できる点で優秀なユニットです。ブライトプスを引けないときの中盤のリソース獲得要員として運用できます。序盤もソニックノアやメガレックスと絡むと強さを発揮します。

 

翼竜 スカイプテラ

 CB1で(自分のターン中に)退却した時に自分を回収するシンプルなスキルです。10000シールドor再利用できる8000ブースターを回収する効果に対して、コストが少し重く感じます。使っても1ファイトに1回くらいです。G1の枚数調整をするならここです。

 

・アシストプテリクス

 序盤の堅さは言わずもがな。メガレックスの裏で15000要求以上を出せるように出せるので、メガレックスをアクセルサークルに置かなくてもよくなります。またブライトプスやレイダーと10000要求のラインが組めるので、盤面構成に幅が出せます。ですが、それだけです。デッキ全体のシールド値が落ちてしまうので、今回は不採用です。

 

 

◆トリガー構成

たちかぜはコンボデッキのようなものです。G3ライドターンまでにある程度のパーツを揃える必要があります。その1点の理由から、ドロートリガーは6枚以下にしない方がデッキが安定すると考えます。ドローを多く積むとデッキアウトすると考える方は、武装ゲージの置き方や山札管理を見直してください。

 

ヒールトリガーは4枚確定とすると、残りは6枚です。ここをクリティカルにするかフロントにするかは正直好みです。

 

フロントトリガーの最大の利点は、5点に追い込んだ相手に鬼の要求値を叩き込むことができる点です。ギガレックスのバーンでダメトリをめくっても、その後のドライブチェックでフロントが出ればダメトリを楽々超えていけます。

また、フロントは受けでも強いところが評価ポイントです。ダメージチェックでめくることにより、VもRも同時に守ることができます。トリガーのパワーを振る先に悩まなくてもいいので、大会などではストレスを軽減できる効果もあります。

難点は、フロントに寄せていることが相手に知られてしまうと、こちらのV、特にギガレックスのアタックをノーガードされやすくなってしまいます。3点や4点の相手にノーガードを許してしまい、シールド値を温存されてしまうのはあまり良くありません。また、殴り順もできるだけVからのアタックとしたいところが、ブライトプスやサベイジレイダーの低要求と噛み合わないので、個人的には少し使いにくく感じます。

 

一方、クリティカルは殴り順にあまり気をつかわなくていい点と、Vのアタックでガードを強要できる点がポイントです。フロントと違ってトリガー効果を乗せる先は1つ~2つなので、殴り順はRVRRでもRRVRでも大丈夫です。

3点ノーガードはともかく4点ノーガードを許さないのも、ギガレックスやデスレックスのような高パワーのヴァンガードと(当たり前ですが)好相性です。

フロントに劣る部分は、最終局面での要求値で最大値が出せないところです。ただし、クリティカルは6点ヒールを許さない場面もあるので、やはり一長一短といった感じです。

 

今回のレシピでは、中盤から相手に完全ガードを吐かせることを目的としてクリティカルを採用しています。フロント4クリティカル2や、両方3枚ずつ等もアリだと思います。自分にしっくりくるトリガー構成を選択してください。(くどいようですが、ドローを減らすのはあまりおすすめしません。)

 

 

◆コスト管理

スタンダードのたちかぜには、「カウンターチャージ」と「ソウルチャージ」をするカードがありません。CBはヒールしてダメージを受け直すことでしか回復せず、ソウルは再ライドしないと増えません。そこでCB5とSB3という基礎コストを1回のファイト中でどのように消費するかをあらかじめ計画しておくことをおすすめします。

 

まず、CBですが使いどころは以下の3点です。

 ・メガレックスの武装ゲージ溜めとパンプ

 ・ブライトプスの武装ゲージ2枚回収

 ・スカイプテラの自身回収

費用対効果を考えると、やはり最初の2つが抜き出ています。1回のファイトで、メガレックスとブライトプスに2CBずつ、余った1点をスカイプテラに使うのを基本として、あとは手札や盤面の状況に合わせて調整しましょう。

 

SBの方は対象が2つです。

 ・デスレックスで前列焼きとパンプ

 ・ラサレイトレックスの武装ゲージ1枚回収

どちらも有効なスキルなので、使えるときには使っておきたいです。最後の詰めでデスレックスの超パンプは必要不可欠と言ってもいいくらいなので、ファイナルターンのためにソウルを1枚は温存しておきたいです。SBは2回までは自由かつ積極的に使っていきましょう。

 

また、武装ゲージもコストの一つと言っていいでしょう。

 ・ブライトプスやラサレイトレックスでの手札回収

 ・メガレックスやデスレックスのパンプのため

 ・次のターンのギガレックスの1点バーンスキル用

これ以外に用途はありません。ギガレックスで無駄に「R全部に武装ゲージ!」とか言ったり、そのターン中に退却予定のスカイプテラに複数枚置いたりしないようにしましょう。ご利用は計画的に。

 

 

 

◆序盤の立ち回り

主に先攻2ターン目や後攻1ターン目の話です。基本的にはVの1パンで返すくらいでいいのですが、ソニックノアやメガレックスという退却コストのスキルを持つVとラサレイトレックスが揃った時には横に広げていきましょう。

たちかぜはコンボデッキのようなものです(2回目)。序盤からドロースキルでパーツを集められるなら仕掛けない手はありません。

Rに展開したラサレイトレックスを、Vのソニックノアやメガレックスのスキルで退却させることで2枚の手札に変換できます。ドライブチェックも含めれば実質3枚ドローです。

 また、G3にライドするターンではCB2程度あれば充分なので、序盤であまりダメージを受けすぎないようにすることもポイントの一つです。カード1枚で防げる攻撃は、防いでおけるとベターです。

 

 

◆中盤の展開

G3にライドしたらファイナルターンに向けての準備を始めます。目指すところは3つあります。

 ・相手を4点にすること

 ・武装ゲージを4~5枚以上溜めてターン終了すること

 ・デスレックスやメガレックス、サベイジキングといったアタッカーを確保すること

 

その時々によって展開パターンは異なりますが、1つ例を挙げてみます。

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メインフェイズ終了時の状態です。

ブライトプスにはサベイジレイダーの効果で武装ゲージが1枚、ラサレイトレックスは自身の効果で武装ゲージが同じく1枚付与されています。

 

①ブライトプス列で、Vに5000要求(もしくはG2Rに10000要求)

②ギガレックス(12000+25000)でVにアタック

 35000で2枚貫通の要求を取りつつ、すべてのRに武装ゲージ付与

③サベイジレイダーでVに10000要求

 ラサレイトの武装ゲージの内、回収しない方をソニックノアに移動

④メガレックス列でアタック

 ソニックノアのスキルから処理して、メガレックスに武装ゲージ1枚(計2枚)

 メガレックスのスキルでブライトプス退却して実質3枚ドロー

 さらにCB1で武装ゲージを自分に追加して15000パンプ

 32000(9000+8000+15000)の20000要求

 Vヒット時、ソニックノアでラサレイト退却して実質2枚ドロー

 

CB2とSB1でツインドライブを含めて7枚ハンドが増え、残ったメガレックスとソニックノア、サベイジレイダーの武装ゲージが計5枚と、ドライブチェックのトリガーを考慮しなくても充分なアドバンテージを得ることができます。サベイジレイダーVアタック時にブライトプスの武装ゲージにハンドに加えたいカードを移動することで、ターン終了時の武装ゲージの枚数と引き換えに手札に回収するカードの質を高めることもできます。

ポイントとしては、退却させるユニットで列を組んでおくと、その後のアタックがしやすくなると思います。また、武装ゲージを確保しておきたい場合(返しでメガレックスが殴られる想定)はV裏に武装ゲージ確保用のRを展開しておいても良いです。

 

このように中盤では、詰めの盤面に必要なアタッカーを手札に揃えつつ、ギガレックスの1点バーンスキルの発動準備をします。それが難しい場合は、返しのターンを生き延びれる防御用の札を確保するように動いていきましょう。

この中盤の返しのターンで、ムキになってメガレックスやデスレックスを殴ってくる人がいますが、こちらは後続のアタッカーを抱え込んでるか、前列のユニットを守れるシールド値があるのであまり意味がないです。むしろ、要求値でそんなに損して大丈夫かと心配になります。(リソース稼げないスパイクとかならR潰しが有効な場面もありますが)

 

 

 

◆最終局面

何度も言っている「詰めの局面」です。こちらも展開例をご覧ください。

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ギガレックスに再ライドしてアクセルサークル2つ目をゲットし、ユニット展開後ギガレックスのバーンスキルを使用して相手を5点にした状態と仮定します。5000パンプはサベイジレイダー、メガレックス、サベイジキングの3体に付与しています。

 

①ギガレックス(12000+25000)でVにアタック

 35000で2枚貫通の要求を取ります(およそ完全ガード張られる)

 サベイジキング、メガレックス、あとどれか1体に武装ゲージを付与

②サベイジレイダー(9000+10000+5000)でVにアタック

 15000要求しつつ「あとどれか1体」の武装ゲージをメガレックスに移動

③メガレックス列でVにアタック

 ソニックノアのスキルを先に処理してメガレックスに武装ゲージ

 メガレックスのスキルでサベイジレイダー退却1ドロー、CB1で武装ゲージ追加して20000パンプ

 42000(9000+8000+5000+20000)で30000要求

④サベイジキングでVにアタック

 メガレックスの武装ゲージを全て吸収して計5枚分のパンプ

 52000(12000+10000+5000+25000)で40000要求

⑤デスレックスでVにアタック

 スキルで相手の前列を焼きつつ、50000パンプ(笑)

 62000(12000+50000)で50000要求

 

合計要求値17万で、手札10枚くらいは軽く吹っ飛びます。ツインドライブでフロントトリガーがめくれていたら確殺と言っていいでしょう。

 

3ターン目までにリソースを稼いで、4ターン目に最終局面の展開ができれば理想的です。3〜4ターン目でしっかり守りつつ態勢を整えてから5ターン目にフィニッシュでも、山札は足りると思います。

 

 

いかがでしょう。たちかぜ強いし楽しいですよ。皆さんも、是非。

ご精読ありがとうございました。