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VG初級講座9「クランタイプってなんですか」

初級講座第8回を読んでいただいたフォロワーさんから、こんな感想をいただきました。

 

「全部鵜呑みにするとアクセルとプロテクトすげー弱く感じる」

 

その通りです。

パワーという数字に秀でたフォースクランを基準にして、パワーという数字の話をしているので、アクセルやプロテクトが弱く感じるのは至極当たり前です。

このように、読んでいただいた上で自分なりに考えていただけるのはとても嬉しいです。

 

という訳で、アクセルやプロテクトの強味は何一つ書いていません。

良い機会なので、クランタイプとそれらに属する各クランについて考えてみます。

 

3つのクランタイプはぶっちゃけて言うと、環境を固定化させないために24クランを3つのタイプに分けて、3すくみの相性を持たせようという試みです。フォースはアクセルに強く、アクセルはプロテクトに強く、プロテクトはフォースに強いというのが今のところの定石です。実際、この3つのタイプ分けは良く考えられていて、かなり成功していると思います。1つずつ特徴をみていきます。

 

 

◆フォース

ロイヤルパラディン、かげろう、スパイクブラザーズ、ディメンジョンポリス、シャドウパラディン(予想:ギアクロニクル、グレートネイチャー、バミューダ△)

 

自分のターン中、VでもRでも任意のサークルを1つパワー+10000できるイマジナリーギフトを得られるタイプです。イマジナリーギフトは重ねて張ることもできます。

これだけだとそれほど強そうではないのですが、フォースの最大の特徴は他の2タイプよりもG2とG3の基準となるパワーが1000高いということです。これにより、他2タイプのユニット単体では攻撃がヒットさせられない場合があります。ここがとても重要でフォースの一番の強みと言っていいです。

また、スキルによるパンプ値も高いユニットが多く、23000のパワーライン(15000の要求値)を比較的容易に形成でき、フォースのイマジナリーギフトが絡むとパワー33000(25000要求)となり、相手に2枚以上のガード札を強いることができます。

ただし攻防の数値が優秀な分、手数(攻撃回数)を増やすことを苦手としています。

 

・ロイヤルパラディン

このクランが目指すところは、Vがパワー23000(25000で2枚貫通)、Rもイマジナリーギフトやトリガーを絡めて25000要求以上の列を2つ作り、相手を正面からパワーで押しこむことにあります。相手のダメージが5点になれば、相手は毎ターン6枚以上の手札をガードに消費していくことになります。

ソウルセイバーもアルフレッドも自分のパワーを大きく上昇させるスキルを持っているので、Rの片方にどんどんフォースを重ねていくのが強力です。フォースが絡んでいない列には優先的にトリガーのパワーを乗せて、各攻撃列のバランスを取ることができます。

また、手札を減らさずにRを展開するのが得意な(というかそれしか出来ない)クランなので、早い段階で上記のような攻撃列を形成できます。

ヴァンガードの数値の基礎が学べ、クセのない扱いやすいユニットが多いので万人におすすめのクランです。

 

・かげろう

かげろうはイマジナリーギフトをVに集中させ、Vスタンドやガード制限&☆増加で一気に決着を図ります。特にウォーターフォウルのスキルは強力で、フォースでは本来相性の悪いプロテクトを返り討ちにすることができます。

リソースを稼ぐことはあまり得意ではありませんが、その分相手の盤面に干渉することができます。相手のRをスキルで退却させ相手の攻撃力を削いだり、空いたRを埋めるために手札を使い防御が薄くなったところに一撃必殺の攻撃を叩き込みます。

また、Rのパワーも23000ラインを作ることはそれほど難しくないので、そのあたりはさすがフォースクランといった感じです。

ごちゃごちゃ考えるのが得意でない人におすすめです。

 

・スパイクブラザーズ

Rの同名ユニットをデッキからサーチ&スペリオルコールすることで、デッキのトリガー率を上昇させることができるクランです。このコールし直せるスキルを持つユニットのおかげで、パワーラインの調整もできます。

また、前列単体でも高いパワーを出せるユニットが多く、あまりブースターを置かずとも充分な要求値を取っていくことができます。それゆえ、後続のアタッカーや、ガードのための手札を温存することができるのも長所です。

比較的、序盤から中盤の速攻に重点を置いているクランなので、じっくり構えて戦うプロテクトに序盤をしのがれてしまうと苦しい戦いになるのではないかと考えています。

メインVであるザイフリートにライドできないと辛かったり、Rを殲滅されると立て直しが難しい一面もあります。

ロイパラやかげろうよりも玄人好みのクランだと思います。

 

 

◆アクセル

ノヴァグラップラー、たちかぜ、アクアフォース、ペイルムーン、むらくも(予想:ゴールドパラディンジェネシス、ネオネクタール)

 

多くのプレイヤーが初見で強いと思ったクランタイプです。イマジナリーギフトで前列のリアガードサークルを増やします。増えたサークルはブーストできない代わりに、自分のターン中+10000のおまけが付きます。単純に攻撃回数が多いことはVGにおいてとても強力です。

このクランタイプ固有のトリガーとしてフロントトリガーがあります。従来のトリガーが攻めで強いクリティカルとスタンド、受けで強いドローとヒールというものでしたが、フロントトリガーは攻めでも受けでも強いトリガーです。(ドライブチェックでめくるとすべての攻撃でガード札を1枚多く要求できたり、ダメージチェックでめくると残りの相手の攻撃がこちらのどのユニットにも届かなくなったりします。)

しかし、これらの強い点はブシロードも重々承知の上で、現状カードパワーの査定が最も厳しいクランタイプです。最低限形成したいパワーラインである23000ですら、作るのに一苦労します(特にノヴァ)。このようにフォース相手にはパワーラインで苦戦しますが、同じ12000帯のVであるプロテクトにはしっかり要求値がとれるので、攻撃回数で上回る分有利となります。1回あたりのパワーがそれほど高くないことも、手札を2枚消費するプロテクトのギフトで守りにくくなっています。

また、ライドして前列のサークルをアクセルで増やし、そこに新たなユニットをコールするので、攻める際に手札をけっこう消費することも課題のひとつです。(これは、たちかぜで幾分改善されています。)

 

・ノヴァグラップラー

ロイパラが2枚ガード×3列で相手の手札を6枚削るように、ノヴァは1枚ガード×4列+2列スタンドで6枚削るのを目指すようなデザインになっています。とにかく1回の攻撃でのパワーが低いため、ダメトリケアの15000要求をどれだけ作れるかにかかっています。

また、メインVとなるパーフェクトライザーが自力でパンプしないため、フォース相手にこちらのVをヒットさせようとするとブースターが必要になります。ただでさえリソースが増えないのに後列を置かないと攻撃が届かないのはとても苦しいです。

当面、最弱の地位におかれるクランです。安く組めることだけがメリットです。

VもRもスタンドして超連パンできるシュテルンブラウクリューガーが来ることを祈り続けましょう。

 

・たちかぜ

武装ゲージという謎の新ギミックがあります。

この武装ゲージをもとにパンプしたりドローしたり、直接ダメージを与えたりすることができます。通常のドローやツインドライブ等に加えて、武装ゲージで山札が一気に減っていきます。山札の残り枚数まで管理しなくてはならないため、上級者向けのクランではないかと思います。

パワーラインに関してはノヴァよりも高い数値が出せるようになっています。特にギガレックスはCBなどを使わずに武装ゲージの補充と自信のパンプが可能なユニットです。一応、発売日に組んでみたのでこれから研究してみます。

 

 

◆プロテクト

オラクルシンクタンク、メガコロニー、グランブルー、ダークイレギュラーズ、エンジェルフェザー(予想:なるかみ、ぬばたま、リンクジョーカー)

 

イマジナリーギフトは、手札に加えそれを守護者同様の完全ガードとして扱うことができる防御に特化したものです。相手Vや高パワーのアタックにこのプロテクトのギフトを使うことで、実質不要な手札1枚で防いでいるのとほとんど同じことになります。

アクセルには手数で押されてしまいますが、高パワー攻撃をプロテクト及び本来の完全ガードでやすやすと防ぐことができるので、フォースには原則有利となっています。

パワーラインに関してはアクセル同様にフォースに劣るものの、+6000というパンプ値が非常に多く、G2(9000)+G1(8000)+パンプ(6000)で23000ラインが組めるので最低限の要求値は満たすことができます。

また、手札を増やす形でリソースを稼ぐことができるため、毎ターンG3に再ライドしてプロテクトをゲットしたり、後列ブースターを置くことがそれほど苦ではありません。

ただし、フォース同様に攻撃回数を増やすことは苦手です。

 

 

・オラクルシンクタンク

手札を増やすことに長けているクランです。また、山札の上を見てトリガーを発動させやすくしたり、必要札を回収できたりします。総じてかなり安定性の高いクランと言えるでしょう。

攻撃面に関しても、ドローと山札操作のついでに大幅パンプと☆増加するインペリアルドーターや、Rでも強力なフィニッシュ能力を持つヴィクトリアスディアーなどがいるため、貧弱さはあまり感じません。

安定した戦いを好む人向けのクランです。可愛い女の子ユニットも多いです。

 

・メガコロニー

往年のスタンド封じの能力はほとんど使わなくなってしまいましたが、マシニング・スパークヘラクレスによる相手のユニット全体の攻撃力ダウンがプロテクトと相まって、守りがかなり堅くなっています。

また、山札の上から数枚見てG3をキャッチする能力や、ソウルから(レスト状態ですが)スペリオルコールする能力などによってリソースを稼ぐことも可能です。

コストは軽くないもののアントリオンというガード制限&☆増加ユニットもいますので、オラクル同様にフィニッシュへつなげることができます。

それなりにダメージを受けてから、CBをリソースに変換していくタイプなので、ダメージ管理能力が問われるクランです。

 

 

以上が現状のクランタイプの考察と、各クランの簡単な特徴でした。

ご精読ありがとうございました。

 

 

※当ブログは初級講座の第1回の冒頭でも述べたように、私の主観がたっぷり詰め込まれています。読む方によっては「それは違うんじゃない?」と思われることもあるかと思います。それでいいんです。このブログに書かれていることと違うことを感じたなら、是非実践してください。ヴァンガードは自由です。こんな古参のTCGゲーマーの言うことに縛られる必要はまったくありません。試して考えて、また試して、自分だけのスタイル(デッキ構築や戦術やカード評価)を創りあげてください。