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VG初級講座3「基本的な殴り方ってなんですか」

初級講座第3回です。

 

みなさんは攻撃するときに、アタック先をVにするかRにするかどうやって決めていますか?

 

ダメージ与えなきゃ勝てないんだからVにアタックあるのみ!

 

相手に何回も攻撃されるのが嫌だからRを優先してアタックするぜ!

 

相手の戦力を減らしつつダメージも与えるバランス感覚が大事だ!

 

いろんなご意見があります。

ですが、攻撃の仕方(殴り方)にも要求値と同じで、避けては通れない基本というものがあります。横文字で言うとセオリーというやつです。

 

まずはアタック先の基本からいきます。

 

まず、大事なことなので何度でも言いますが、ヴァンガードは相手のシールドを削って6点ダメージを与えて勝利するゲームです。

ダメージを与えないことには(原則として)勝てないので、優先してアタックする先は相手のVです。パワーが届く限り「基本的にはVへアタック」をしていきます。

 

ここで問題です。

ダメージ4点の相手がパワー13000のVとパワー10000のG2のRを並べていたとします。

実際のカードならVに騎士王アルフレッド、Rにブラスターブレードがいる状況をイメージしてください。

自分の場はVにアルフレッドと、Rにアルフレッドアーリー、どちらもパワー13000です。自分はVのアルフレッドから相手のアルフレッドへアタックしました。相手はガードし、こちらのドライブチェックはトリガー無しでした。

さて、次にアタックするアーリーは、VとRのどちらにアタックするべきでしょうか。

 

ここはRのブラスターブレードにアタックしましょう。

 

Vにアタックしても相手のRのブラスターブレードインターセプトしてくるかもしれません。ブラスターブレードにアタックしてもノーガードでブラスターブレードが退却するだけかもしれません。結果としては、相手の場からブラスターブレードがいなくなるだけなので、どちらも同じことのように見えます。

 

ですが、Vに5000要求でアタックすると、相手はインターセプトするか手札から不要な5000シールドのカードを切るかの選択ができます。(山札からぽーんがるがいなくなった後のアカネなどは、不要な5000シールドと言えます。)また、ダメージにまだ余裕があるため、5点目を受けて次のターンにカウンターブラストのコストにすることもできます。つまり、相手に結構な選択肢を与えてしまっています。

 

では、Rのブラスターブレードへアタックした場合です。ノーガードでそのままブラスターブレードが退却した場合は、インターセプトされたのと大差ありません。手札の不要な5000シールドでブラスターブレードを守った場合も特に戦局に影響はありません。

もし、相手の残りの手札がトリガーやG1だらけでG2やG3が全然いなかったとしたらどうでしょう。ブラスターブレードは貴重なアタッカーとなります。ここでブラスターブレードを失うと相手は次のターンにショボい攻撃しかできなくなってしまうので、Rへの5000要求なのに10000ガード等で守ってくれるかもしれません。

ヴァンガードはシールド値を削るゲームです。相手のシールド値を大きく削れる可能性がある場合は、その可能性を選択するべきです。

 

次に、トリガーが出る場合です。

相手の状況は、ダメージ4点でパワー13000のV(アルフレッド)とパワー10000のG2のR(ブラスターブレード)を並べていたとします。

あなたは最初にVの騎士王アルフレッド(パワー13000+フォース10000の計23000)で相手のVにアタックしました。相手はノーガードを選択し、あなたのツインドライブはトリガー無しでした。相手はダメージチェックでトリガーをめくり、Vにパワー+10000しました。

次にあなたがアタックできるユニットはRのハイドッグブリーダーアカネとぽーんがるの列とします。アカネはぽーんがるにブーストされるとスキルで13000になります。ぽーんがるはこのターン登場時スキルでSCした際にふろうがる(☆トリガー)をソウルに入れているのでスキルで13000になっています。つまりこの列の攻撃はブースト込みで26000のパワーです。

このままアタックすると相手のVに「5000要求」となりますが、相手のRには「20000要求」となります。もし、相手がブラスターブレードを守らないとアタッカーが尽きるような状況ならば、貴重な治の20000シールドを切るか、2枚以上の手札をガードに消費しなくてはいけません。(もしくは次のターンの攻撃がショボくなる前提でブラスターブレード退却を選択するか。)

 

殴る時、「基本はVにアタック」だけど、「Vに5000要求となる場合でRにインターセプトできるユニットがいたらRのG2へアタック」。これがアタック先を選ぶ際の基本となります。

 

 

では、RのG1やG3へのアタックはどうでしょう。

 

後攻1ターン目の相手がG1を前列に3体並べて3回も攻撃(3パン)してきました。

返しの先攻2ターン目に両サイドのRを殴ったりしていませんか?

 

ノヴァがアクセルサークルにマキシマムライザーをコールして単体32000のパワーで殴ってきました。しかも、そいつがパーフェクトライザーの効果でスタンドしてもう1回殴ってきます。次の自分のターンにマキシマムライザーを殴ったりしていませんか?

 

「シールド値を持たないRは殴ると損する」これも基本です。

 

G1のユニットは基本的に10000のシールド値を持ちますが、Rへコールすると攻撃やブーストができるようになる代わりに、シールドとしての役目を失います。

相手は自分の10000シールドを失う代わりに攻撃手段を得ています。

もし、相手のRのG1を殴ってしまうと相手のG1ユニットは以下の役目を果たします。

 ・攻撃手段として、こちらに1点のダメージを与えるか、こちらのシールド値(手札)を1枚以上消費させる

 ・本来はシールドとしての仕事はできなくなっているにもかかわらず、5000以上のシールドと同等の役割をする

 

Vへアタックしていれば、こちらは1点のダメージを相手に与えるか1枚以上の相手のシールドを削れたはずなのに、RのG1にアタックすると相手は本来もう使えない10000シールドのG1のカードでダメージを防いだのと同じ結果になります。

 

これは実質「要求値で10000損をしている」のと同じことになります。

 

10000損した要求値はもう取り返しがつきません。こちらの攻撃時に1枚トリガーをめくってやっとチャラになります。

 

G3のユニットを殴るなんて、もうひどいものです。元々シールド値を持たないカードに5000なり10000なりのシールドと同等の役目を持たせていることになります。

 

再三言いますが、ヴァンガードはシールド値を削ってなんぼです。

相手のシールド値を、疑似的にでも増やすようなことをしていたら勝てなくなります。

(某有名カードショップの動画で「Rのアマテラス殴りたい」とか言っているシーンがあって気絶しそうになりました。まあ結果殴らなかったんですが、そういう思考を視聴者に伝えているのはとてもよくないと考えます。)

 

最後に殴る順番です。

 

要求値のところでふれた、最低限必要な「23000のパワーライン」をV・Rともに形成できているならば「V→R→R」の順番で殴るのが基本となります。

これはVのドライブチェックでトリガーがめくれた場合に、パワーや☆を乗せる先の選択肢を増やすためです。

また、相手の手札の残りシールド値の探りを入れる意味もあります。

Vのアタックはドライブチェックがあるため、パワーが10000単位で上昇する不確定要素があります。防御側はこの不確定要素を見込んだ状態で、最低限必要なガード値よりも余剰にシールドを消費することが多いです。ここで余剰なシールドを切れなかったり、あまりダメージに余裕が無い(4点の場合など)のにノーガードするときはシールド値が枯渇している可能性が高くなります。(わざとダメージを受けてダメージチェックでトリガーが出れば、後続のRのアタックを守りやすくなりますよね。)Vからのアタックは、このように見えない情報を推察できる意味も持っています。

 

最低限必要な「23000のパワーライン」を形成できていないR列がある場合はどうでしょう。

例えば、左から「10000要求のR列」「最低15000要求のV」「20000要求のR列」などという場合は「左側R→V→右側R」の順で殴るのが基本となります。

もし「V→R→R」の順番で殴った場合、Vのドライブチェックでトリガーがめくれて左の「10000要求のR列」にパワーを与えると「20000要求のR列」になり、相手がダメージチェックでトリガーをめくってもキチンと2つのR列は要求がとれますが、そんなに毎回上手くいきません。

むしろ、こちらはトリガー無しだったけど、相手はダメージトリガーをゲットして、こちらの左の「10000要求のR列」が相手のVに届かなくなる「裏目」の可能性が怖いです。

 

殴る際には、相手がダメージトリガーをゲットすることもあらかじめ想定しておきます。

裏目を踏まないようにR→V→R」で殴ることも基本の一つになります。

 

 

殴り方の基本まとめ。

 

 ・「基本的にはVへアタック」

 ・「Vに5000要求ならRのG2へアタック」

 ・「シールド値を持たないRは殴ると損」

 ・「殴る順番は原則V→R→R」

 ・「裏目を踏まないようにR→V→R」

 

 

 

僕は「R→R→V」で殴ってます!

私は相手が5点のときにRを殴ります!

そんな人はさすがにいないですよね。さすがに。

 

要求値と殴り方が分かったところで、次回はデッキ構築に触れます。

テーマは安定性とクラン特性を活かしたパワー面の両立です。

ご精読ありがとうございました。